Column

内海 政嘉

「思い・気持ち」を伝えるには、じっくりと話せる「場」を持つこと

先日、ある商社の代表者と再会することがありました。

前にお会いしてから10年以上が経ち、久しぶりの出会いに懐かしさとうれしさが込み上げてきました。
以前にお会いしたときは後継者のお立場でしたが、今は代表者の風格が感じられ、売上も当時の4倍と会社も成長しておりうれしい限りでした。

色々と話をお伺いする中で、「思ったように管理者が育たない」、「仕事に対し主体性がない」など深刻な問題を抱えておられました。
経営者としてどうすればよいのか、どうすれば人は育つのかなど、幾つか意見を求められました。
そこで、私がコンサルタントとして企業と関わる中で、うまくゆかなかった取組みや実例を話しました。
失敗談を話すことで、必要な取組みや、特に留意すべきことを伝え、役立てもらいたいとの思いからでした。

しかし、私が過去の失敗を言い繕おうとしていると感じられたのでしょうか。
私が話をしている中で、「そんなことおっしゃる必要はないですよ」といった何気ない一言がありました。
その言葉に続いて、「でもお話を聞いてなるほどと思うし、信用もできます」とも言われました。
伝えたいことは納得されているのに、なぜ、失敗談を話した「思い・気持ち」が伝わりにくかったのかと考えました。

次の約束時間が迫っていたため、落ち着きのない話になっていたことが、うまく伝わらなかった原因だと思います。

「思い・気持ち」は簡単には伝わらない。じっくりと話ができる「場」を持つことが如何に大切であるかを改めて実感した1日でした。

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