Column

内海 政嘉

社員の意識改革を促すために欠かせないこと(1)

・・・「本気」を伝える・・・

経営改革を継続し成果に結びつけるには、社員の意識改革が欠かせません。
意識が変わらないと、何に取組むのにも従来と変わりはなく、また本気で変えてゆこうといった取り組みにはなりません。
これでは、経営者がいくら改革の必要性を訴えても、また立派な目標や改革プランを作っても、その実行が伴いません。

そこで、社員の意識改革を促すために何が必要なのかについて、改革支援をする者の対場から、3回にわたって述べてゆきます。

まず一つ目は「本気」を伝えることです。

経営者や部門長であるマネジャーが会社をよくしようと本気になって取組んでいるにもかかわらず、改善や改革が思うように進まないといったお話をよく伺います。 そのような会社の社員にヒアリングをしてみると、改革に向けてやる気になっていないことがよくわかります。
主な要因として、経営者や上司の改革への「本気」が社員や部下に伝わっていないことが挙げられます。
つまり、社員や部下からは、「経営者や上司は、部下にコミットメント(約束)を求めるばかりで、社員や部下に対してコミットメントをしていない」と思われているからです。

例えば、会議においては経営者や上司から、「○○君そのことを頼む」といった、約束だけさせられ、後はよろしくといったやり取りをしばしば目にします。
また、経営改革の場合は、経営者が改革を通して、「こんな会社にしたい」といった自身の思いを述べ、マネジャーには、部門目標達成へのコミットメントを求めるだけで話が終わるといったケースもよく目にします。
これでは、部下や社員は自分たちばかりが約束させられたといったやらされ感だけが残り、改革をやっていこうといった意識にはなりません。

本気を伝えるためには、日頃から部下や社員とのコミュニケ―ションなどを通して社員の要望を知り、その要望を実現するために経営者として、またはマネジャーとして本気で考えていることや、やろうとしていることを明確に伝えることです。
社員にコミットメントを求めると同時に、部下に対してもコミットメントすることを心がけていただきたいと思います。

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