コラム
Column
内海 政嘉効果的な議題の設定方法
議題で会議への参加意欲と姿勢が大きく変わる
私は多くの会社で、経営改革や問題解決を目的とした会議の推進役を、20年以上お引き受けしてきました。
会議の趣旨に沿った話し合いをするためには、会議への参加者に対し、会議の趣旨をしっかりと認識していただく必要があります。
そのためには、
- 明確な議題の設定
- (1)議題の内容と(2)議題に挙げた理由を簡潔にまとめる
このような次第を作成し、事前に会議メンバー配布しておくことが必要です。
ここで、お伝えしたいことは、議題の内容や議題に挙げた理由の文書表現の仕方によっては、会議には出たくない気持が高まり、いやいや会議に出るため積極的な会議にはならないということです。
もうひとつは、問題解決のための話し合いが、問題のある部門が周りから攻められる会議に陥ることです。
このようなことが続けば、会議を行っても、その趣旨から外れ、効果の得られないものになる恐れがあります。
ある会社の例を以下に示します。
- 議題1:A部門の現場管理の実態と改善への取り組み
- 先日、A部門の現場を調査が行われました。
その際、製造管理面で基本的事項が守られていないばかりか、この状況を部門責任者が知りながら放置していることで常態化していました。
そこで、今後、A部門の管理面の改善に向けた取り組みについて検討します。
議題2:基本的管理の重要性について先日、A部門の現場調査が行われました。その際、製造管理面で基本的事項が守られていないことがいつの間にか常態化していることがわかりました。
そこで、他の部門においても同様なことがないか、今一度、見直していただく機会とします。
議題の趣旨としてはA部門はじめ、他の部門も問題が常態化していないか見直してもらえばよいわけです。
この議題を見てA部門の部門長はどのように感じるでしょうか。
みなさまならどちらの議題を選びますか?