コラム
Column
内海 政嘉効果的な会議の進め方
先日、ある会社の生産部門で協議した結果、お客様からの納期を守るためには、資材調達を生産管理部門から営業部門に移した方がうまくゆくのではないかという結果になりました。
長年続けてきた管理の在り方を見直そうと言うのです。
そこで、次は営業部門を交えて、討議しようということになりました。
会議に出ると、工場側と営業側が対立し険悪なムード。
営業部門にしてみると、なぜ、営業が資材調達をしなければならないのか?そもそも、なぜこんな話になったのか?
工場側の担当者も、険悪なムードの中、営業部門の顧客や工場に対する行動を‥‥のように改めることで、調達がうまくゆくのだといった本音を言えずじまいでした。
結局、表面的な話し合いに終始し、根本的な問題は何も解決できず、後味の悪さだけが残りました。
会議の前に、議題は営業を含め関係者に連絡されていたのですが、生産部門での協議した内容やその結果など、議題に挙がった経緯が営業部門に伝わらなかったたのです。
営業側からすれば、話の内容があまりにも唐突で、その結果自分たちだけが攻められているような感じを受け、心を閉ざしまったのです。
以前のコラムでも述べましたが、会議を問題解決の場にするためには、会議の前に
- 議題(会議で討議する問題)
- 議題に挙げた経緯や理由
といった議題の趣旨を、関係者に周知させることです。
留意していただきたいことは、議題を挙げるだけで問題が解決するわけではないということです。
本音の話し合いができてこそ、問題の解決につながるのです。根深い問題、部門間でトレードオフの関係にある問題、管理の仕組み変えるなど大きな変化が伴う問題などはなおさらです。
本音で話し合い、深い討議をするためにも、関係者が議題の趣旨を理解し、自分の考えをまとめたうえで会議に臨めるよう、周知を心掛けましょう。