Column

内海 政嘉

生産性の改善で圧倒的な収益力を実現する

生産性と聞けばどうしても製造業をイメージし、「生産性向上= コスト削減」といった観念を持ちがちです。

つまり、原材料などモノを作るための経費の削減といった感覚で捉えているため、生産性向上への取り組みは、製造業に関することであり、サービス業には関係がないといった誤認識のせいか、手つかず状態にあると言えます。

 

先日、公的機関が主催する「成長する会社」をテーマとした研修で講師を務めたときのことです。

参加者に「生産性」について尋ねてみました。すると、「あまり聞いたことがない」、「言葉は知っていても具体的に答えにくい」など、多くの方があいまいな理解であり、生産性改善に取り組んでいる会社はわずかでしかありませんでした。

このようなこともあってか、日本企業の生産性は824万円(ちなみに米国は1,339万円3位)で、先進7カ国(G7)諸国で最下位の状態が続いています。

 

生産性とは、企業が生み出す価値をどれだけの人と時間で達成したのかであり

で表すことができます。

 

つまり、生産性を高めるには、分子である付加価値を増やすか、分母である人・時間を減らすかであると言えます。

付加価値の高い製品やサービスを開発し提供することはもちろん大切なことではありますが、ここでは、分母である労力や時間を減らすことへの取り組みを提言します。

なぜなら、本来やらなくてもいい仕事を当たり前のようにしていたり、そこまで丁寧にしなくてもよいことに必要以上に時間を掛けたりするなど、職場には無駄な仕事や非効率な業務がたくさん潜んでいるからです。

私の改善に取り組んできた経験からすれば、少なくても仕事の50%は価値を生まない無駄な仕事で占められています。

 

生産性改善に取り組み、このような無駄をなくすことで、時短が実現し、収益性も大きく改善され、利益の出る企業体質に生まれ変わることができます。製造業だけでなく、サービス業の方も、ぜひ、生産性改善に取り組んでみてください!

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