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5S5Sをやると、社内の他の決まりごとも守られる
「5Sをやると、会社はどうなるのか?」とよく聴かれます。
そういう時、「5Sをやると、決まりごとが守られるようになります」と、私は答えます。
5Sをやると決まりごとを守られるとは、ちょっと飛躍がある考えのように聞こえますが、ちゃんと理論的な裏付けもあることです。
2008年に、オランダのフローニンゲン大学の研究チームが「無秩序の拡散」という論文を出しました。
これは「街なかの駐輪場に落書きがあると、その駐輪場の利用者はポイ捨てをしてしまう」ということを証明した実験についての論文です。
結論を言うと、「落書きがポイ捨てを誘発する」という仮説を証明することになりました。「落書きのない駐輪場」で、仕込まれた紙をポイ捨てした人は33%でしたが、「落書きのある駐輪場」では、69%の人々がポイ捨てをしたのです。
この実験は、有名な「割れ窓理論」を初めて本格的に検証した実験でした。
割れ窓理論とは、「人の悪い行動は、無秩序によって起こる」という考え方です。詳しくは、当ホームページのここにもあります。
この理屈は、会社でも当てはまります。
職場が乱れたまま、汚れたままの状態(無秩序状態)が当たり前であれば、そこで働く人達も「自分も少しくらい職場を乱しても許されるだろう」という気持ちになります。ものを散らかすだけでなく、同僚にあいさつをしなくてもいいだろう、
作業手順を守らなくてもいいだろう、会社の指示も守らなくてもいいだろう……と、「ルールを乱しても構わない」と考えても不思議ではありません。
一方、秩序が維持されている会社であればどうでしょうか。
ひとりだけ秩序を乱すことは目立ってしまうので、そんなことはしないでおこうという気持ちになります。
そうして、5Sができている(つまり、秩序が維持されている)会社では、他の決まりごとも守られやすくなるのです。
うちの会社では、決めたことが守られないと嘆く社長さん、管理職の皆さん。解決策は5Sです。
遠回りのように見えますが、結果は折り紙つきですよ!