5S活動の真の目的は何か?
5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は、あまりにも有名な活動です。経営者で5S活動を知らない方はほとんどいないでしょう。では「5S活動の目的は何か?」と聞かれたら、皆さんはどう答えるでしょうか?私たちクリエイションは「実行力100%の組織を作るため」と答えます。
経営改革のために、どんなに素晴らしい計画を作ったとしても、実行しなければ絵に描いた餅です。だから実行力が大切です。
組織の実行力を高めるにはどうすればいいでしょうか?経営者や上司として、部下に「これを実行しなさい」と言うだけでじゅうぶんでしょうか?
決めたことが実行されない原因はたくさんあります。やり方がわからないからというのは序の口で、根が深いものとなると「やれる自信がないから」「忙しくてやる暇がないから」「やっても評価されないから」という原因もあります。このような理由を口にする部下に対して、どんなに「やりなさい」と言葉で説得しようとしても、絶対に実行に移りません。
5S活動には、難しい知識や手法も必要ありません。したがって、誰もがアイデアを出し、実行できます。例えばある製造業(食品加工業)では、パートさんから次のような声がありました。
「これまでは、的外れなことを言いたくないという思いがあって、上司や同僚に仕事の改善案を言えずにいました。しかし5S活動を始めてから、自信を持ってアイデアを言えるようになりました」
人が自ら進んで行動するには、罰せられる恐れがなく、それが認められるという保証が必要です。失敗すると怒られたり、評価を下げられたりする恐れがあれば、前例におとなしく従い、身の安全を図ります。その点、5S活動には「失敗」がありません。思い切ったレイアウト変更をして、思ったように便利にならなくても、また見なおせばよいのです。会社に大きな損害を与えることはありません。5S活動は、誰もが進んでアイデアを出し、実行できる活動なのです。
また、5S活動の特徴には、成果が見えやすいということもあります。要らないものを捨てると、それだけで職場はすっきりします。置場を工夫すれば、工夫の成果は見てすぐわかります。改善前と改善後の比較写真を撮って記録をすれば、成果は誰が見てもわかります。自分で問題を解決し、改善できたことがはっきり見えるのです。すると、もっと改善したいというモチベーションになります。
このような気持ちの変化の積み重ねによって組織の土壌が変わっていき、最終的には実行力が100%の組織へと進化するのです。
ところが、5S活動を継続するのは難しいものです。5S活動に取り組んでいるほとんどの会社では、5S活動が続かない、マンネリ化しているということに悩んでいます。
どうすれば5S活動が継続できるでしょうか?それは「5S活動の仕組み」と「5S活動の手法」の掛け算で表されます。
例えば
など、自らが考え実行し、協力しあい、その努力が認められるような仕組みです。
これがなければ、従業員はやらされ感を覚え、意欲が高まりません。
例えば
など、整理整頓や清掃が効率的にできるテクニックのことです。
これがなければ、いくら意欲があっても、5Sによる合理化、効率化があまり見込めません。
単なる美化ではなく、組織の実行力向上を目的とした5S活動です。
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業種 | 従業員数 |
食品製造業(加工品) | 200名 |
食品製造業(製麺) | 50名 |
金属加工業(板金) | 60名 |
金属加工業(機械加工) | 25名 |
自動車整備業 | 20名 |
アパレル業 | 120名 |
介護福祉業 | 1,200名 |
宿泊業 | 300名 |
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