なぜ組織にはモチベーションが必要か?
飲食業での話です。ある日社長がインターネットを眺めていると、自店舗の接客の悪さや店舗の汚さを批難する書き込みを、グルメサイトで見つけました。驚いて見てみると、悪い書き込みは一つだけではありませんでした。
社長は「そんなはずはない」と憤慨しました。社長は、接客・衛生に甘かった前社長を反面教師とし、定期的に、外部講師による接客研修を全従業員に受けさせてきたからです。接客だけではなく、店長には食品衛生管理者の資格も取らせています。やる気が高められるよう、評価制度も見直しました。そこまでしているのに、接客が悪く、非衛生的なはずがないというのが社長の言い分でした。
研修もしているし、それを実行するための制度や仕組みも整えている。そもそも、飲食店でよい接客をするなんて、常識でもわかること。それなのに、この会社では実行されないのです。経営者の考えが実行されなければ、研修費用も、評価制度の見直しにかけた手間暇も一切ムダですし、悪評がお店からお客様を遠ざけてしまうのです。
組織に「実行力」がない原因は何か?
表面的には「やる気がない」ことが原因ですが、やる気(「組織のモチベーション」)に対して根本的な影響を与えているのが、組織の仕組みや文化です。
先ほどの例の飲食店でも、社長はグルメサイトを見るまで、よい接客が行われていると信じていました。当社の社長は「こうしなさい」という指示は与えましたが、お店の実態を自らフォローしていませんでした。途中でフォローやチェックの入らない指示は、一般的に守られることはありません。
また、評価制度は導入されていたものの、数値(売上)目標のウエイトが高いと、接客や衛生のウエイトは相対的に低くなり、接客がおざなりなっても不思議ではありません。会社の方針と評価の仕組みのギャップが、「やらない」ことを促進してしまいます。
クリエイションの「組織のモチベーション診断」の特徴
このように、「実行力」を阻害している社内の仕組みや文化は何かを特定しなければ、いくら口頭で「これを実行しなさい」と言っても、実行には移されないものです。
そこでクリエイションは、組織の実行力の阻害要因を分析する手法を考案しました。日本の中小企業に対する豊富な支援経験と、様々な組織心理学理論に基づいて、アンケートとヒアリングによって定量的・定性的に調査をします。
実行力に影響を与える「モチベーション」の源泉について、4つの切り口から測定します
1.仕事要因
仕事そのものや仕事での能力発揮
2.職場要因
職場の環境や連携、対人関係
3.人事・処遇要因
評価や処遇、人材育成
4.会社要因
会社の目指す方向性や会社への共感、会社の将来性
対策を打つべき要因の優先度を明確にします
組織のモチベーションを左右する要因のうち、特に何が従業員の満足度に影響を与えているか、統計的手法とクリエイションのノウハウに基づいて優先順位をつけます。
これによって、どこから対策を打つべきなのか明確になります。
実行力を高める具体的な方法をアドバイスします
どうすれば働く意欲が高まるか、モチベーション診断報告書の中でクリエイションが対応策を具体的に記述します。